「特定活動ビザ」とは?

「特定活動ビザ」とは、就労系ビザ、非就労系ビザのいずれの在留資格に係る活動に該当しない活動を行う外国人について、入国・在留を認める場合に、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動をするための在留資格です。

「特定活動ビザ」は、別表第一(就労ビザ、非就労ビザ)他の在留資格では受け入れることができない外国人を例外的に受入れるための在留資格になります。

法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動

別表第一の5の下欄に本邦において掲げる行うことができる活動

「特定活動ビザ」は、個々の外国人ごとに、また、指定活動ごとに異なるものとなります。
それゆえに個々に創設され、そのそれぞれがまったく異なる活動になる特徴があります。

「特定活動ビザ」は、あらかじめ外国人が日本において行おうとする全ての活動を列挙することができないために、一定期間に限って受け入れる場合や個々の事情を勘案して受入を検討することができるようにしたり、人道的見地やその他の個々の外国人に関する特別の事情を考慮して、個別にその外国人を受け入れる場合の在留資格です。

特定活動ビザ(VISA)の在留期間は、5年、3年、1年、6月、3月又は法務大臣が個々に指定する期間(5年を超えない範囲)になります。

「特定活動」ビザは、上陸許可基準適合性を求められない在留資格です。

法務大臣が「特定活動ビザ」の在留資格に該当する活動を指定する方法には、次の2通りの方法になります。

  1. (告示)特定活動
  2. (告示外)特定活動

1(告示)特定活動

「告示特定活動ビザ」は、法務大臣があらかじめ告示で定める活動をする在留資格になります。

「特定活動」の在留資格は、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動であることが必要です。

しかし、上陸審査をするのは一般の入国審査官であり法務大臣が直接に許可をすることできません。

そこで、法務大臣があらかじめ「告示」を持って定めるものとしての活動に該当する場合は入国審査官の審査において上陸のための条件に適合するとして「特別活動」の在留資格を決定して上陸を許可することができるとされています(入管法第7条1号2項)。

具体的には、次のような法務大臣が個々に活動を指定するものになります。

  1. 高度専門職等の家事使用人
  2. ワーキング・ホリデー
  3. EPA外国人看護師候補者等
  4. 観光・保養を目的とするロングステイ
  5. スキーインストラクター


告示特定活動は1号~54号まであります。

2(告示外)特定活動

「(告示外)特定活動ビザ」は、告示で定められていない活動をする在留資格になります。

法務大臣は、人道上その他の特別の事情により特に在留を認めるものになります。


例えば次のような場合です。

  • 孫や親など「家族滞在」の在留資格の対象にならない親族の在留を認める場合
  • 難民認定を申請している者の申請手続き中の在留を認める場合
  • 難民認定を申請したが難民の要件に該当しない者の在留を特別に認める場合
  • 「留学」の在留資格を持っている者が卒業後に就職活動のために活動を継続して行う場合
  • EPA協定に基づいて在留する者が協定看護師および協定介護福祉士としての活動をする場合

※告示外特定活動は、在留資格認定証明書(COE)の交付対象にはなりませんので、注意が必要です。