インバウンド

今年の3月27日 出入国在留管理庁が令和7年の出入国管理業務の状況を公表しました。

外国人入国者数は、過去最高を更新し、4,243万930人と初めて4,000万人を超えました。

在留している外国人数は、412万5,395人 。初めて400万人を超えて過去最高記録を更新したとのこと。

2025年(令和7年)末の在留外国人数が412万人を突破したというニュースは、まさに「多文化共生」から「定着」へのフェーズに日本が入りつつあることを象徴するデータです。

1「400万人時代」の到来と在留資格の構造変化

在留外国人数が過去最高を更新する中で、特に注目すべきは「特定技能」の爆発的な増加です。

在留資格令和7年末 人数前年比増減傾向
永住者947,125人+29,009人着実な増加。日本への定着が進んでいる
技術・人文知識・国際業務475,790人+57,084人ホワイトカラー層の需要も堅調
特定技能390,296人+105,830人前年比37%超の急増。制度の浸透が顕著
技能実習456,618人+23人ほぼ横ばい。新制度「育成就労」への移行期

技能実習が横ばいなのに対し、特定技能が年間10万人以上のペースで増えている点は、労働力確保の主軸が明確に移り変わっていることを示しています。

令和7年における外国人入国者数について

外国人入国者数は、過去最高を更新し、4,243万930人でした。

初めて4,000万人を超えて過去最高でした。

このうち新規入国者数は、過去最高の3,918万4,525人(前年に比べ、516万8,759人増加)。

外国人入国者数(国籍・地域別)

1位 韓国:923万875人

2位 中国:722万2,691人

3位 台湾:639万65人

令和7年末現在における在留外国人数について(中長期在留者数)

令和7年末現在の在留外国人数:412万5,395人(前年末に比べ、35万6,418人増加)。

初めて400万人を超えて過去最高でした。

令和7年末現在における中長期在留者数は、385万8,499人、特別永住者数は、26万6,896人でした。

これらを合わせた在留外国人数は、412万5,395人でした。

在留外国人数(国籍・地域別)

1位 中国:930,428人 (+57,142人)

2位 ベトナム:681,100人 (+46,739人)

3位 韓国:407,341人 (- 1,897人)

4位 フィリピン:356,579人 (+15,061人)

5位 ネパール:300,992人 (+67,949人)

6位 インドネシア:266,069人 (+66,245人)

7位 ブラジル:210,014人 (- 1,893人)

8位 ミャンマー:182,567人 (+47,993人)

9位 スリランカ:79,128人 (+15,656人)

10位 台湾:73,256人 (+ 3,109人)

在留外国人数 (在留資格別)

1位 「永住者」:947,125人 (+ 29,009人)

2位 「技術・人文知識・国際業務」:475,790人 (+ 57,084人)

3位 「留学」:464,784人 (+ 62,650人)

4位 「技能実習」:456,618人 (+ 23人)

5位 「特定技能」:390,296人 (+105,830人)

2「不法滞在者ゼロプラン」と厳格化する水際対策

一方で、令和7年5月に発表された「不法滞在者ゼロプラン」の影響が、執行力の強化として数字に表れています。

  1. 上陸拒否(8,546人): 前年比8.5%増。特にタイ(2,343人)が国籍別で1位となっており、ノービザ(観光目的)を装った不法就労疑いへの審査が非常に厳格化していることが伺えます。
  2. 在留資格取消(1,446件): 過去最高。特に技能実習(973件)が突出しており、「本来の活動を行っていない」ケースに対する事後チェックが徹底されています。
  3. 国費送還の増加: 護送官付き送還が318人と過去最高を記録。自発的な帰国(出国命令)を促す一方で、悪質なケースには公費を投じてでも強制排除する姿勢が強まっています。

令和7年における外国人の上陸拒否について

令和7年の外国人の上陸拒否者数は8,546人(前年に比べ、667人増加)。

入国目的に疑義のある事案が顕著だったそうです。

入国目的が、不法就労活動であるにもかかわらず、観光、短期商用、あるいは親族・知人訪問であると偽って上陸申請を行っている疑いがあるなど、入国目的に疑義が認められた者は7,246人で、全体の84. 8%を占めたとのこと。

外国人の上陸拒否(国籍・地域別)

1位 タイ:2,343人

2位 インドネシア:888人

3位 中国:702人

上陸拒否の理由別

1位 入国目的に疑義:7,246人

2位 上陸拒否事由該当:505人

3位 有効な査証等不所持:111人

令和7年における在留資格取消件数について

令和7年の在留資格取消件数は、1,446件(前年に比べ、262件増加)でした。

在留資格取消件数(国籍・地域別)

1位 ベトナム:947件

2位 インドネシア:94件

3位 スリランカ:91件

在留資格取消件数(在留資格別)

1位 技能実習:973件

2位 留学:343件

3位 技術・人文知識・国際業務:63件

3 今後の注目点:ベトナムとネパールの動向

在留外国人の国籍別データでは、勢力図の変化が見て取れます。

  • ネパール(+67,949人)とインドネシア(+66,245人): 増加数が中国・ベトナムを凌いでおり、今後の労働市場における主要な送り出し国としての地位を固めています。
  • ベトナム: 在留者数で2位(68万人)ですが、在留資格取消件数でも1位(947件)となっており、コミュニティの拡大に伴う法的トラブルや管理の難しさが浮き彫りになっています。

これらのデータは、単に「外国人が増えている」というだけでなく、「選別(適正な在留)と排除(不法滞在の厳罰化)」という政府の二段構えの姿勢が如実に現れた結果と言えそうです。

これほど大規模な制度の転換期にある中で、特に「特定技能」への移行や、新しく始まる「育成就労制度」に向けた準備などが進められています。